「もうすぐ小学生なのに、まだ○○ができない…」
「同じ年の子はもっとしっかりしてる気がする」
「育て方が悪かったのかな…」
こんなふうに、不安を感じることはありませんか?
SNSやママ友の話、習い事の様子などを見ていると、
「うちの子、ちょっと遅れてる?」と感じてしまう瞬間、誰にでもあると思います。
でも――
その不安、必要以上に抱えすぎていませんか?
今日は、そんなモヤモヤに悩むママ・パパの心が
少しでも軽くなるような話をお届けします。
子どもの発達は「線」じゃなく「波」

まず大前提として知っておいてほしいのは、
子どもの発達は、“なだらかな坂”ではなく“でこぼこ道”だということ。
✔ 言葉は早いけど、身体の動きがぎこちない子
✔ 集団行動は苦手だけど、空気を読むのは得意な子
✔ 運動神経は抜群だけど、勉強には興味ゼロな子
子どもにはそれぞれ“伸びるタイミング”と“ゆっくりな部分”があって当然なんです。
だから、誰かと比べて「遅い」「おかしい」と決めつけるのは、
ゴールの違うマラソンを、同じスタートラインで競ってるようなもの。
意味がないどころか、親子の苦しさを増やすだけなんです。
「早くできること=いいこと」とは限らない
実は、発達が早い=将来安泰、ではありません。
むしろ、早くできることで“失敗する機会”が減り、
失敗への耐性がつきづらくなることもあります。
一方で、ゆっくりな子は「できなかった時期」があるぶん、
✔ 工夫する力
✔ 諦めない粘り強さ
✔ 小さな変化に気づく繊細さ
といった“生きる力”をじっくり育てることもできるのです。
他の子と比べてしまうのは「愛情の証」

「比べちゃいけない」と分かっていても、
どうしても比べてしまう…それって、当たり前のことです。
なぜなら、
「この子が幸せに生きていけるように」
「困らずに社会に馴染んでいけるように」
…そんな願いがあるからこそ、不安になるんです。
だから、「比べてしまった」と自分を責める必要はありません。
むしろそれは、親として当たり前の“愛の形”なんです。
「うちの子、だいじょうぶかな…」と感じたときの処方箋
そんな不安なときに、ちょっと試してみてほしいことがあります。
✅ 見る場所を「できてること」に切り替える
できてないことばかりに目が向くと、親も子もつらくなります。
たとえば:
❌「まだ○○ができない」
✅「△△は自分でできるようになった!」
✅「昨日より××に取り組む時間が長くなった」
“できてること”は必ずある。
そこに目を向けるだけで、心の空気が変わっていきます。
✅ 比べる相手は「昨日のわが子」
他の子じゃなく、「昨日のわが子」と比べてください。
・昨日よりも早く着替えられた
・自分でカバンを準備できた
・ちょっとだけ我慢できた
その小さな一歩こそ、本物の成長です。
✅ 「安心の声かけ」をひとこと添える
不安なときほど、子どもに厳しくなってしまいがち。
でも、そんなときこそ「今のままで大丈夫だよ」という安心のひとことが、子どもにとって何よりの栄養になります。
「ゆっくりでも大丈夫」
「ママはちゃんと見てるよ」
「大きくなってる途中だもんね」
この言葉は、子どもにだけじゃなく、自分自身にも言ってあげてください。
最後に:発達のスピードより、「この子のペース」が大切

大人だって、
話すのが得意な人、黙って行動する人、
走るのが好きな人、本を読むのが好きな人――
人それぞれ、ペースも得意も違います。
子どもだって同じです。
“その子のペース”で生きることができれば、それが一番の幸せ。
焦る気持ちも、不安な気持ちも、すべて親のやさしさから生まれたもの。
でもそのやさしさが、時に「急がせる言葉」になってしまわないように。
今この瞬間の我が子を、まるごと肯定できるように。
そのお手伝いが、少しでもできたら嬉しいです。