「うちの子、勉強は頑張ってるんだけど…なんだか集中力が続かなくて…」
「テスト前は机に向かってばかり。運動させたほうがいいのかな?」
そんなお悩みをお持ちの保護者の方へ。
実は、勉強だけで“頭が良くなる”わけではないというのをご存知ですか?
子どもたちの「脳の力」を育てるには、運動がカギを握っているのです。

■運動すると、脳の「前頭前野」が活性化する
勉強や思考力、感情のコントロールに深く関わるのが「前頭前野(ぜんとうぜんや)」。
ここは脳の“司令塔”とも呼ばれ、集中力・記憶力・計画力・自己抑制力などをつかさどっています。
そしてこの前頭前野、なんと運動によって活性化されることが、近年の脳科学で明らかになっています。
つまり――
走る、跳ぶ、投げる、バランスをとる…そんな運動こそが、子どもの「賢さ」を伸ばすトレーニングになるのです。

■運動後は“学習効率”が上がる!?
ハーバード大学の研究では、軽い有酸素運動をした後に学習を行うと、記憶の定着率が格段にアップすることが報告されています。
特に子どもは、座りっぱなしの学習では脳が飽和してしまいがち。
しかし、10〜15分の軽い運動を挟むだけで、脳がリフレッシュされ、理解力や集中力が回復するのです。
「うちの子、宿題がはかどらない…」というときは、むしろ外で体を動かす時間を作る方が、効率的なのかもしれません。

■“非認知能力”を育てるのも運動
IQやテストの点数のような「見える力」だけでなく、
近年は非認知能力(やる気・我慢強さ・感情のコントロールなど)が将来の成功に直結すると注目されています。
実はこの非認知能力も、運動を通して自然に育つ力。
たとえば:
- チームスポーツでの協調性
- 勝敗から学ぶ忍耐力や切り替え力
- 苦手な運動にチャレンジする勇気
どれも、教科書では教えられない“人間力”です。
だからこそ、「運動=脳と心の成長」に欠かせない教育の一部なんです。
■今こそ、“運動の時間”を子どもの習慣に
「勉強しなさい!」と声をかける前に、
「ちょっと身体動かしておいで」と言ってあげることが、
実は、将来の学力アップにつながっているかもしれません。
遊びや運動を通して、子どもの脳はぐんぐん育っています。
そしてその土台があるからこそ、学びも吸収できる。
勉強だけじゃ足りない。
“運動する子”が、実は“頭のいい子”をつくっているんです。